NTTデータは10月15日、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)のRPAソリューションである「WinActor」に、日本語で作成したシナリオの英語での展開を可能とする機能などを追加した最新版であるVer.7.1.1を、2020年10月に販売開始すると発表した。同社は今後、販売パートナーとの協業や76か国の販売パートナーとの連携により、2024年度末までに海外で5000ライセンスの提供を目指す。

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同社は2016年からWinActor海外展開を開始しており、NTT-ATが10月1日にVer.7.1.1を供給開始したことを受け、各国販売パートナーを通じて世界76か国へと販売を開始する。

新機能では、日本語で作成したシナリオを他言語環境(英語)で実行可能となり、異なる言語を使用する多国籍企業において有効性が見込めるという。さらに、複数シナリオの同時編集機能や視認性や操作性を重視したユーザーインターフェースの刷新により、高度なIT知識が無くても、導入できるようになったとのこと。

新機能は以下の6点。

  1. 日本語で作成したシナリオを多言語環境で実行可能となる、英語切り替え機能
  2. 処理速度の大幅な高速化(最大140%上昇、WinActor Global Support Center調べ)
  3. 視野性と操作性を重視したユーザーインターフェースの刷新
  4. 複数シナリオの同時編集機能(最大200%の作業効率性向上、WinActor Global Support Center調べ)
  5. 効率的なシナリオ作成を可能にするスクリーンOCR機能
  6. テキストエディタを用いたシナリオ開発の実現(開発者向け)

ユーザー向けのメリットとしては、以下の4点を挙げる。

・海外の日系企業が、日本語で作成したシナリオを現地拠点でも使用可能
・わかりやすいユーザーインターフェースで操作が簡単で習熟も容易なため、高度なIT人材を必要とせず、誰でも容易に導入可能
・シンプルな料金体系のため、導入コストと作業軽減効果の評価が容易
・各国販売パートナーによるサポートや、迅速で廉価なWA導入パック、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)ビジネスへの適用といった多様な付帯サービスにより、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現

  • サポートセンターの構成

WinActorの海外展開に関して同社は、海外での販売パートナーの拡大と併せて同製品のグローバルサポートを強化するため、2019年にベトナムにグローバルサポートセンターを設立し、主にアジア太平洋エリアにおける各国の販売代理店へのノウハウの共有や各種サポートを実施してきた。さらに、他エリアへのサポート機能を強化し、世界中のユーザー企業からのグローバルオファリングに対応していく予定。

WinActor Ver.7シリーズの販売エリアは、2020年9月末時点でアジア太平洋地域・欧州・アメリカなど世界76か国で39社の販売パートナーから提供しており、2020年10月末をめどにアフリカや中東地域にも提供を開始する予定とのことだ。