ソニー・グローバルエデュケーションと増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社で進学塾「栄光ゼミナール」を運営する栄光は10月14日、包括的業務提携に基づき、インタラクティブオンライン授業システムを活用した新たな教育サービスの実現に向けた協業を栄光ゼミナールで開始すると発表した。
今回の協業はソニー・グローバルエデュケーションが開発したオンライン上での双方向型授業に特化したプラットフォームを栄光ゼミナールの小・中学生のグループ指導の授業において活用・検証することで、教育現場の声を反映することを目的に開始する。
活動から得られるフィードバックを参照しつつ、既存システムよりも指導効果の高いオンライン授業システムを構築し、2021年4月からサービスの本格導入を予定している。なお、学習ログの蓄積による成績データとの連携など、従来にはないオンラインならではのサービスの可能性も検証し、将来的な機能追加も見据えて取り組みを進める。
同システムは、Web会議システムをベースとした既存の双方向のコミュニケーション機能に教育現場で必要とされる機能を追加し、オンライン授業に最適化したシステム構成としており、講師、生徒ともにストレスなく授業に集中する環境を提供する。
主な特徴として講師と生徒の授業スケジュール管理機能により、いつどの教科の授業に参加すればよいか、わかりやすくナビゲートし、生徒の授業ごとの出席状況をシステム側で自動的に管理することで、授業中の出席確認の手間を省くという。
また、授業で使用する教材を開始前にクラウドにアップロードしておくことで、授業中のスムーズな教材の共有を可能とし、教材は講師が直接アップロードすることも、管理者が一括アップロードすることもでき、教材ごとのアクセス権をカスタマイズすることで各講師が使う教材だけを表示できる。
さらに、教材やホワイトボード、生徒の様子を一画面で表示できる授業に特化したオリジナルの画面を設計し、ホワイトボードや教材への書き込み機能に加え、タイマー、解答集計などの機能で生徒の集中力を高めながら授業を進行するほか、講師は1クラスに複数名入室可能になっており、クラスの状況や指導形態でチームティーチングや別室での個別フォローを同時並行で進めるなど、オンライン授業の柔軟な運用を可能としている。
そのほか、授業中に一斉に解答を提出させることで、生徒の解答を一覧で表示、確認できることに加え、自宅でのノートのまとめ方などを画像として提出してもらうことで、生徒の理解状況や学習進捗を把握し、授業内容に反映させることができる。