ペーパーロジックは10月14日、会社印を電子化し、電子請求書・見積書・納品書などに幅広く使える「電子角印」の提供を開始した。証明書発行費用は年額3500円(税別)。
新サービスは、法人または組織の電子証明書を電子署名に付与、税務に対応する認定タイムスタンプを書類に付与、年間利用料のみで押印回数に制限なしといった特徴を持つ。なお、別途「paperlogic電子契約」の利用が必要とのこと。
同社は法人およびその組織に対して、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の「JCAN証明書」をJCANトラステッド・サービス登録事業者(電子証明書取扱業務)として代理発行する権限を持っているほか、法人代表者など自然人を対象としたJCAN証明書も発行できる。
電子証明書を伴う電子署名とタイムスタンプとの併用による効果としては、「書類の発行者が間違いなくその企業または組織であること(本人性)の証明」「発行時点で書類が間違いなく存在したことの証明」「書類が発行時の内容と変わっていないこと(非改竄性)の証明」がある。
書類へ印影を挿入するだけの画像のハンコとは異なり、同サービスは日本の各種法令が定める電子の書類の保存要件を満たして安全に取引書類の電子発行が可能。また、電子角印に用いる電子証明書は同社のクラウド環境内に格納するため、インターネット環境があれば場所を問わずリモートで電子署名ができる。
なお、法人またはその組織に対して発行する電子証明書を用いた電子署名については、欧州eIDAS(EUにおける署名認証基盤法制)の「eシール」にならい、日本でも制度化が検討されているという。
今後、日本版eシールが制度化された際には、同社サービスへの制度適用を進めていくことを目指すとのことだ。