NTTコムウェアは10月13日、アーキテクチャを刷新し、新たな判定パターン「領域検出型」を搭載した画像認識AI「Deeptector」の新バージョンを提供開始した。
「Deeptector」は、深層学習を利用した画像認識AI。点検や検査など人の「目」による判断をAIが代替することで、業務課題を解決できるものだ。
画像認識AIの利用に必要な教師データ作成、学習、判定の一連の機能をGUIクライアントツールで提供。「物体検出型」「分類型」「レベル判定型」「正例判定型」の4つの判定パターンを利用し、AIを作成することが可能となっている。
新バージョンでは、セグメンテーション技術を利用した「領域検出型」の新規追加や基盤アーキテクチャの刷新、GUIクライアントツールの機能拡充が行われた。
「領域検出型」は、多角形で対象物の形状に沿って囲み学習をさせることで、対象物の形状まで特定し検出する機能。物体の形状まで特定するため、背景や重なりによるノイズを最小限に抑え、専門知識がなくても精度向上が期待できるとしている。
また、基盤アーキテクチャの刷新により、コンテナを活用して検証から商用までの開発サイクルを大幅に軽減したほか、標準搭載のDeep Learningエンジン(DLエンジン)に加え、ユーザが新しいDLエンジンを簡単に追加可能となった。
APIの共通化により、DLエンジン追加に伴うアプリケーションの変更は不要。ユーザ独自の画像加工の前処理、後処理を追加したり、異なるDLエンジンで作った学習済みモデルを組み合わせて利用したりできるという。
さらに、GUIクライアントツールに、グラフや集計機能など判定精度を視覚的に確認するレポート機能を拡充。AI作成に必要となる教師データ作成、学習、判定をワンストップで行えるということだ。
価格は別途問い合わせのこと。領域検出型の利用には、オプション契約(有償)が必要となる。