旭化成は、深紫外線LEDによるコロナウイルスの不活性化技術や環境センサーを用いた3密見える化などグループや事業部門の垣根を越えた連携を図り、新型コロナウイルス感染症対策ソリューション事業化への取り組みを加速させることを発表した。
同社グループ会社であるCrystal IS, Inc.が製造する深紫外線LED「Klaran」による新型コロナウイルス不活化の研究成果や京都府田辺市区役所で7月から実証実験を行う環境センサーと、ライブカメラを用いた3密見える化ソリューションでの実績を踏まえて、本格的な事業化への取り組みをはじめる。
二酸化炭素(CO2)濃度計測センサーや被写体を輪郭線化できるライブカメラを用いて、換気のタイミングやソーシャルディスタンスを可視化する「3密見える化ソリューション」は試験販売を開始する。高出力を誇る殺菌用深紫外線LED「Klaran」については、米ボストン大学 NEIDL(Boston University National Emerging Infectious Diseases Laboratories)との共同研究によって、より少ない紫外線照射での有効性を確認している。
旭化成のマーケティング&イノベーション本部は、グループ全体の強みを発揮できる事業分野創出を目指しており、3密対策や殺菌用途に注力し、事業化へのスピードアップを図る構えだ。