キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は10月13日、米DataRobotと販売代理店契約において新たな契約を締結したと発表した。これに伴い、日本国内すべての企業に対して、DataRobotのライセンス販売が可能となることに加え、AI導入・定着を支援する「機械学習コンサルティングサービス」の提供体制を強化する。
「DataRobot」は、データサイエンティストたちの知見や経験、ベストプラクティスが集約されており、「AIの民主化」を推進するエンタープライズAIプラットフォーム。学習データをインプットするだけで、データサイエンティストが利用する数千ものアルゴリズムから最適な予測モデルを自動生成するため、データサイエンスの高度な知識がなくとも精度の高い機械学習モデルを短期間で構築し、展開することができるという。
キヤノンITSは、DataRobotと販売代理店契約における新たな締結により、AI活用を検討する日本国内すべての企業を対象にスモールスタートでライセンス購入が可能な「DataRobot Starter」の取り扱いを開始し、5ユーザー単位で年間ライセンス利用料300万円(税別)で提供する。
また、AI導入・定着を支援する機械学習コンサルティングサービスは、サービス価値向上のためメニューを見直し、自社のデータサイエンティストを増員した。同サービスは「AI導入診断」「AIコンサルティング」「AIシステム構築」で構成している。
導入診断では、I技術に関する基礎学習・ビジネス課題の発掘ワークショップ・データの整理や予測モデル作成までの一連のプロジェクト計画までを顧客とともに実施。
コンサルティングについては、DataRobotを利用しながら、多くのビジネスで成果を上げられるよう、同社のデータサイエンティストが操作方法、機械学習プロジェクトの運営、他部門への展開など、伴走しながら支援する。
システム構築に関しては、DataRobotによる機械学習を効果的に実施するため、データ収集からビジネスへの適用まで、システム全体を構築・保守・運用する。
これにより、同社はDX実現に向けてAIを活用したプロジェクトを推進して実践的なビジネス課題に取り組むことができるよう支援。DataRobotを活用しながらAIプロジェクトを推進できるデータ分析・そのほか情報関連のエキスパートのシチズン・データサインティストを養成し、さまざまな部署で機械学習プロジェクトを創出・運営も支援する。
今後、同社はこれまでのノウハウとDataRobotのAI技術を活かしながら、業務課題の解決に向けて、DataRobotと連携可能な各種製品・サービスを組み合わせたソリューションの強化を図り、日本国内企業のDX推進に貢献していく考えだ。