英Armは10月6日~8日(米国時間)、オンラインで開催された開発者向けカンファレンス「Arm DevSummit 2020」において、同社の開発ツールに関する最新アップデートを公開するとともに、米Microsoftとの組み込み、IoT、機械学習(ML)分野における開発者支援に向けた協業について発表した。
今回、同社ではIoTのエンドポイントデバイスにおけるAIのイノベーションを加速するため、Microsoftと協業する。これにより、Azure Cloud環境でのMLモデルのトレーニングやチューニングから、Armベースのエンドポイントデバイス全体を対象としたモデルの最適化、導入、運用に至るまで、AIワークロードの開発ライフサイクル全体を最適化・迅速化することを目的に、コラボレーションを共同で推進する。
Microsoftとの協業を通じて、組み込み、IoT、MLの開発者コミュニティにおいて、効果的な開発体験の実現を目指す。Armの次世代開発ソリューションは、最新のWebテクノロジーの持つ要素に加え、マイクロコントローラ開発キットとして定評のある「Arm Keil MDK」や包括的なC/C++組み込みツールスイートの「Arm Development Studio」が有する開発機能とデバッグ機能を備えており、開発者はプロトタイプの作成から生産、大規模展開までスケールアップできるという。
今後は開発者に対し、拡張的かつリアルタイムのデータ処理の需要に応える上で必要な基盤を提供できるようになり、開発者はこれらのツールを活用することで、自動化機能を追加し、アプリケーションの設計、コーディング、カスタマイズをシンプルに行い、生産性を高めることを可能としている。
また、データサイエンティスト、MLエンジニア、IoT開発者はツールを用いて共同作業を行うことで、新たな市場機会により迅速に対応できるという。