東京都教育委員会は10月9日、都立町田工業高等学校と日本工学院八王子専門学校において、シスコシステムズ、セールスフォース・ドットコム、日本IBMと連携し、IT人材の育成を目指す「Tokyo P-TECH事業」を当初予定から一年早め、2021年度から実施すると発表した。これに伴い、Tokyo P-TECH事業の運営のために関係機関で構成する「Tokyo P-TECHコンソーシアム」を設置した。

  • 都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)

    都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)

新型コロナウイルス感染症対策などにおけるIT人材育成の必要性の高まりを受け、事業開始に向けて、今後はTokyo P-TECHコンソーシアムにおいて、教育プログラムなどの詳細について検討を重ねていく。

P-TECHは“Pathways in Technology Early College High Schools"の略称であり、STEM、職業教育、技術教育に焦点を当て、企業が幅広く参加する教育モデルとして世界24か国で展開されている。

Tokyo P-TECH事業では、P-TECHと同等の取り組みを実施することとし、具体的な内容はとして(1)参加企業などによる育成すべき人材の能力などに関する検討および教育活動への協力、(2)都立高校および連携専門学校における一貫した連携教育カリキュラムの実施、(3)生徒および学生の進学の支援に関する取組、(4)生徒および学生の学習環境の整備、の4点を挙げている。

審議内容は事業で育成すべき人材の能力などに関すること、連携教育カリキュラム、年間活動計画に関することなど。

なお、これまでに2019年4月に日本IBM、片柳学園、東京都教育委員会において包括連携協定締結し、町田工業高等学校および日本工学院八王子専門学校においてパイロット事業開始(セールスフォース・ドットコムがオブザーバー参加)、同8月に「工業高校、専門学校、企業等の連携におけるIT人材の育成に向けた検討委員会」の設置(シスコシステムズがオブザーバー参加)、2020年3月に「工業高校、専門学校、企業等の連携におけるIT人材の育成に向けた検討委員会報告書」を公表している。