米IBMは10月8日 (現地時間)、グローバルテクノロジーサービス事業のマネージドインフラストラクチャサービス部門を分社化すると発表した。サービス事業を独立させて、ハイブリッドクラウドにフォーカスした成長戦略の遂行を加速させるのが狙い。2021年末までの手続き完了を目指し、新会社も株式上場を維持する。
「ハイブリッドクラウドプラットフォームの採用が加速する一方で、アプリケーションやインフラストラクチャサービスに対する顧客の購買ニーズが多様化している」とIBM CEOの Arvind Krishna氏。「IBMは1兆ドル規模のハイブリッドクラウドのビジネス機会に集中する」としている。
分社化後、IBM本体はオープンクラウドプラットフォームと、ITインフラのオペレーションにAI (人工知能)技術を適用するAIソリューションにフォーカスする。マネージドインフラストラクチャサービス部門は115カ国において4,600社以上の顧客を持ち、その中にはFortune 100企業の75%以上が含まれる。すでにマネージドインフラストラクチャサービスで市場をリードする存在だ。独立後もIBMとの戦略的パートナーシップを維持し、既存の顧客へのサービスを継続するが、他のクラウドベンダーとの協業も可能になる。デジタルトランスフォーメーションを後押しするIBM、顧客のインフラストラクチャのモダニゼーションをサポートする新会社、分社化によってそれぞれが役割にフォーカスした事業を展開し、ハイブリッドクラウドによるビジネス変革を加速させる。