THKと吉忠マネキンは、自律移動が可能な次世代型ディスプレイショーケース「ディスプレイロボット」を共同で開発、2020年10月より受注を開始したと発表した。
ディスプレイロボットは “見る、動く、展示する”の3つの機能を搭載した自律移動できるロボットであり、主に商業空間での利用を見込んでいるという。
従来、人が近づかなければ訴求効果が得られなかった据え付け固定型ディスプレイの難点を、THKのロボット技術「SEED Solutions」により、自律移動可能なディスプレイとすることで、より多くの来店客などからの注目を集め、訴求効果を高めることができるという。
ディスプレイロボットの自律移動装置は、THKのサービスロボット向けプラットフォーム「SEED-Mover」を採用することで、前進、後退、横移動、斜め移動、旋回の5パターンを基本的な動作として移動することが可能。目的地へのルート設定を行うと、SLAM技術により、走行上の障害物を避けつつ、リアルタイムで軌道修正を行いながら移動することも可能となっている。また、ディスプレイ自体も3Dホログラムを用いた商品PRだけでなく、商品自体をロボット内に入れる形での展示も可能。接客スタッフ不在時でも、ディスプレイ越しに商品情報の提供をすることもできるという。
さらに、ロボット本体にBluetooth機器を追加搭載することで、スマートフォンとの連動が可能となり、それを活用した実店舗などから利用者へプッシュ通知を行う、といった集客手法を活用することもできるという。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、人を介さない非接触の接客が求められる実店舗型の小売り業界において、人に代わって集客や接客が可能なディスプレイロボットが新たな接客スタイルを創り出す施策として期待される。