NTTデータは10月5日、ニューノーマル時代におけるシステム運用の在り方を定義し、100を超える自社のシステム運用の現場にデジタルプラットフォームであるServiceNowをベースとしたサービスマネジメント・ソリューションの適用を10月1日より開始したと発表した。

同社では、社内で運用中のシステムを対象に独自調査を実施した結果、コロナ禍において、「個別の運用業務が多く集約化が難しい」「顧客の要望に応じたシステム個別の作りこみが必要なため、運用業務の自動化が進展しない」「運用拠点や体制が分散化していることにより作業効率が低下する」といったシステム運用上の課題が顕在化していたという。

そこで同社は、運用に開発も加えてニューノーマル時代において必要となる要素として、「耐パンデミックオフィス」「クリティカル業務のセンタ集約」「業務のフルオートメーション」「バーチャルコラボレーション空間」「リモートプロセスマネジメント」「快適でセキュアなリモートアクセス」の6つを定義した。

  • 同社が定義したニューノーマル時代における開発・運用現場のあるべき姿

コロナ禍での運用では、セキュアなリモートアクセス、オートメーション、業務の集約化の3つの要素が重要であるとして、それらの要素を具備する、ServiceNowをベースにしたサービスマネジメント・ソリューションの社内重要システムへの展開を開始する運びとなった。

  • ServiceNowを活用したサービスマネジメント・ソリューションのイメージ

同ソリューションでは、さまざまな業務分野に共通する「標準サービスメニュー」を定義し、個別の運用業務の作りこみを排除する。各「標準サービスメニュー」に対してUI/UX、業務プロセス、自動実行モジュールをセットにした「アプリケーションパッケージ」という単位で動作可能なアプリケーションの提供を行う。

「アプリケーションパッケージ」の実行基盤としては「ServiceNow」を全面的に採用しており、案件の特性上、よりセキュアに利用したい場合は、ServiceNow Secured over VPN(Service Nowと企業のICT環境とを閉域で接続するVPNサービス)でServiceNowとICT環境とを閉域で接続する環境を提供する。

同ソリューションの適用により、プロセスとプラットフォームが標準化され、システム個別の運用業務から開放されるため、個々の運用業務における負荷が軽減につながる。また、システムを越えた要員リソースの共有が可能となり、コア業務へのリソースシフトができることによって、ビジネスの加速化が期待できるとしている。

同社は今後、ServiceNowをベースとしたサービスマネジメント・ソリューションを、3年以内に社内の100システムへの適用を目指すとともに、さらなる機能拡充を図っていく方針だ。