Googleは9月23日(米国時間)、オープンソースのモバイルアプリ開発フレームワーク「Flutter」においてWindowsサポートのアルファリリースを発表した。Flutterチームのシニアプロダクトマネージャーを務めるChris Sells氏が「Announcing Flutter Windows Alpha | Flutter」で詳しく伝えている。
Flutterは単一のコードから複数プラットフォームのネイティブアプリを構築することができるフレームワークで、これまでAndroidやiOSのほかにWebやmacOS、Linuxといったプラットフォームがサポートされてきた。今回、Windowsが加わったことになる。
Flutterでは、複数のプラットフォーム間でコードを再利用できるようになっている一方、基盤となるプラットフォームサービスに対してアプリケーションが直接アクセスできるようにも設計されている。AndroidとiOSを対象として開発がスタートした当初は、マテリアルデザインやタッチベースのUIなど、モバイル中心のサービスが強化された。
後に、WebやmacOS、Linuxによってデスクトップフォームファクターが追加されたことで、キーボードやマウス、さまざまな画面サイズ、さまざまな入出力デバイスといった要素がサポートされるようになった。Windowsも同様に、Windows特有の機能を活用できる形でサポートされるという。
フレームワークとエンジン本体に対する変更のほか、コマンドラインインタフェースおよび統合開発環境に対する新しいターゲットやWindows上のプラグインのサポートも追加されている。また、Skiaグラフィックライブラリを使用してネイティブスピードでレンダリングを行うための、Windowsからの入力および出力を処理するシェルサポートも追加されている。
本稿執筆時点では、FlutterのWindowsサポートはアルファ版であるため、(stableチャンネルではなく)devチャンネルでのみ有効になっている。また、Windowsデスクトップアプリを作成するには--enable-windows-desktopフラグをセットする必要がある。詳細は、公式サイトの下記のドキュメントで解説されている。
Googleでは、今後数か月にわたってWindows向けのFlutterサポートを安定させていくとのことだ。