日立製作所は9月25日、スウェーデンのエリクソンの協力を受け、日立アメリカの研究開発部門の一部である米カリフォルニア州のシリコンバレーリサーチセンターに、専用5G(第5世代移動通信システム)ネットワークを構築したと発表した。
5Gネットワークと日立の持つプラットフォーム技術を利用することで、多様な産業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、その価値を実証していくとしている。
同社はこれまで培ってきたOT(Operational Technology、制御・運用技術)のノウハウと、AI(人工知能)などの先端デジタルテクノロジーを組み合わせ、ユーザー企業との協創を通じてデジタルソリューションである「Lumada」を開発してきた。Lumadaの利用により、ユーザー企業が直面する多様な課題を解決して、ビジネスにおけるDXを支援する。
5Gは、ビジネスインフラをよりダイナミックにし、ニューノーマル時代における事業の継続性やレジリエンス(回復力)を高めることが期待されており、同社は、Lumada×5Gを通じてこれらのメリットを強化し、ユーザー企業に付加価値を提供していく。
日立アメリカは、ジョージア工科大学と共同で開発した、人とロボットが共同で作業するコラボラティブ・ロボティクス遠隔操作技術を用いた製造ソリューションの実証を始める予定。
今回構築した専用5Gネットワークは、 日立アメリカとエリクソンが北米での5Gソリューションを検証するテスト環境になる。また、ユーザー企業に日立の顧客協創アプローチへ参加してもらい、DXを加速させる場でもあるとしている。