ジョンソン・エンド・ジョンソンは9月23日(米国時間)、開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン候補「JNJ-78436735」の大規模検証試験として、複数国で展開する最終段階の治験となる第3相臨床試験(ENSEMBLE試験)を開始したことを発表した。

同試験は、これまで進められてきた第1/2a相臨床試験の中間解析において得られた、1回のワクチン接種後の安全性プロファイルと免疫原性に関する肯定的な結果を受けて、米国食品医薬品局(FDA)との話し合いに基づいて、3大陸で最大6万人の18歳以上のボランティアを対象に実施されるもの。アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、南アフリカ、米国など、新型コロナの発症率が高く、迅速に試験を開始することのできる国や臨床試験実施施設で行われる予定だという。

なお、治験が予定通りに進んだ場合、早ければ2020年末にも結果が判明し、その安全性と有効性が確立された場合、2021年初頭にも緊急使用許可の申請が行われる可能性があるという。また、同ワクチンについて同社は2021年中にも10億回分の供給を目標として掲げている。