ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンは9月8日、テーブルトップのファイアウォールアプライアンスFirebox T Seriesの新モデルとしてホームオフィスや中小規模オフィス環境に適した「Firebox T20」「同T40」「同T80」を発表した。
T Seriesアプライアンスの主な特徴として、統合型SD-WAN機能を提供し、ネットワークの容易なレジリエンシと最適化を可能とするほか、組込み型のゼロタッチSD-WAN機能でMPLSあるいは4G/LTE接続を不要にし、リモートサイトから中央のデータセンターへのトラフィック送信を回避するとともに、ハイブリッドWANアーキテクチャをサポートしている。
また、T40ではPoE+ポートを1つ、T80では2つ備え、セキュリティカメラ、VoIPフォン、無線アクセスポイントなど周辺デバイスの電源を確保することができ、個々のデバイスの電源ケーブルなどが不要となり、コストを削減し、利便性を高めることを可能としている。
さらに、AIによるマルウェア対策を行う「IntelligentAV」はT40とT80で利用可能であり、機械学習エンジンを活用して、ゼロデイマルウェアに対応しmシグニチャベースのAVソリューションが既知の脅威にのみ有効なのに対して、IntelligentAVは新たな脅威がリリースされる数か月前に予測することができるという。
新モデルは、包括的なセキュリティサービスの提供とともに高速スループットと高度なHTTPSトラフィック処理を実現し、中小規模組織やマネージドサービスプロバイダ(MSP)はゲートウェイアンチウイルス、コンテンツ/URLフィルタリグ、アンチスパム、不正侵入検知・防御、アプリケーション制御、クラウドサンドボックス、エンドポイントプロテクションなど、シンプルかつ低価格で管理が容易なパッケージとして利用することができるという。
T20は、ホームオフィス/スモールオフィスでセキュリティ機能を必要とする組織やマネージドサービスプロバイダに適し、スタンドアロンソリューションまたは本社による集中管理方式で運用することが可能。また、Total Security Suiteと併用することで、ネットワークに対する外部侵入者のブロック、および不正なメール添付ファイル、フィッシング詐欺、ランサムウェア攻撃などの攻撃を抑止するためのトラフィック監視ができるほか、Wi-Fiに対応したアプライアンスも用意し、802.11ac無線機能を備えている。
T40は、コンパクトサイズのセキュリティアプライアンスとして、スモールオフィス、支社、小規模の小売店舗などの分散拠点環境向けにエンタープライズレベルのセキュリティを提供。Total Security Suiteとの併用により、ランサムウェア対策やAIを活用した脅威対策などを可能とし、T40-Wは802.11ac無線機能を搭載している。
T80は、多様な中堅規模オフィス環境に適し、他のテーブルトップファイアウォールと比較して高スループットとフルUTMプロテクション機能を提供することに加え、拡張モジュールオプションも利用可能であり、カスタムポート構成でアプライアンスからダイレクトに光ファイバー接続ができる。SFP+モジュールでは、1Gbまたは10Gbの光ファイバーポートを用意し、中堅規模組織やMSPの接続ニーズに応じて利用することができるほか、テーブルトップアプライアンスとしては上位機能となる2つのPoE+ポートも備えている。