日立ソリューションズ・テクノロジーは9月3日、従来から提供しているAI技術を用いた画像認識ならびに音声認識のソリューションと製造現場向けのソリューションを、新常態(ニューノーマル)を支えるソリューションとして新たに体系化したと発表した。
今回、画像認識エッジソリューション、音声ソリューション、製造ソリューション、協働ロボット活用ソリューションをニューノーマルを支えるものとして、体系化した。
画像認識エッジソリューションは、独自のディープニューラルネットワーク技術で単眼カメラの画像からリアルタイムに人物を検知し、距離を測定することが可能。商業施設、オフィス、作業現場などにおける混雑状況、入退場の人員数、人流を自動で測定し、その結果を利用者や施設管理者へリアルタイムに通知することにより、密接・密集状態の回避やクラスタの発生予防を図ることを可能としている。
また、混雑度や人流のデータをクラウド上で解析することで、時間帯別の混雑度予測なども可能となり、施設管理者は施設の感染予防対策に役立てることができるほか、設置するカメラをサーマルカメラにすることで検出する人物の体温測定も可能となり、感染の可能性がある人物に警告を発することもできるという。
音声ソリューションは、各種音声ソフトウェア(音声認識・合成、文字書き起こし、多言語翻訳)により、音声を使った機器操作やガイダンスを実現することが可能。商業施設などで対面やタッチパネルで行う案内や受付業務を自動音声でガイドすることで非対面・非接触な接客を実現し、利用者と担当者の感染リスク低減が図れるとしている。
また、介護現場において音声ソリューションによる記録帳票作成やスタッフ間の情報共有を支援するハンズフリーシステムの実証実験を開始しており、同システムにより作業効率向上やペーパーレス化に加え、ソーシャルディスタンスを維持しながらも、介護スタッフ間の円滑で効率的なコミュニケーションが図れるという。
製造ソリューション、協働ロボット活用ソリューションは、製造現場においては作業の一部を協働ロボットに置き換えることで省人化を図るとともに、作業員の密接・密集防止対策を実施することができる。また、遠隔監視機能で協働ロボットや設備装置の稼働状況をスマートフォンや自宅PCからも確認できることに加え、設備装置への段取り換え指示や加工条件指示を自動またはリモートで実行を可能とし、従業員の接触機会を減らすと同時にペーパーレス化にも対応を可能としている。