リコーは9月1日、一般車両搭載型トンネル点検システムを用いた社会インフラ向け点検サービスである「リコー トンネルモニタリングサービス」を提供開始した。新サービスは、被写界深度拡大カメラを搭載した同社独自というラインセンサー型計測システムを搭載する一般車両により、交通規制を行わずに走行しながらトンネルを撮影でき、トンネル点検業務の精度向上と大幅な効率化に貢献するとしている。
トンネルの点検を行う場合、従来の点検方法では交通規制をした上で特殊な高所作業車を利用し近接目視での確認を行うため、作業が危険であり、また多くの人員や時間を要していたという。
同システムは、複数の被写界深度拡大カメラとライン照明で構成しており、40km/h程度でのトンネル壁面の走行撮影を可能にし、また作成した展開画像から最小幅0.3mmのひび割れや漏水・チョーキングなどの変状やねじのゆるみ(合いマーク)の判別が可能とのこと。
従来からの人手による作業では、現場で手書きした野帳からの変状図・調書作成が必要だが、同サービスでは撮影結果から作成した高精度な展開画像を提供することで、変状図や調書の作成に使用できるため、工数と共に誤記や漏れなどの作成ミスも削減でき、トンネル維持管理の効率化に繋がるとしている。