中国のByteDance傘下の人気動画サービス「TikTok」の買収交渉に、米Microsoftと提携して米小売り最大手Walmartが参戦したことが明らかになった。8月27日に米CNBCなど複数のメディアが報じ、Walmartが交渉参加を認めた。

TikTokについては、トランプ米大統領が安全保障と個人情報流出の懸念から米国で利用を禁じる考えを示し、継続の条件として米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの事業を売却するように求めた。買い手の有力候補としてMicrosoftが交渉を開始。他にもTwitterやOracleの参戦が報じられている。

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    Walmartは「Walmart+」というAmazon Primeに対抗するメンバーシップサービスに乗り出している

米国でTikTokは、10代を中心に月間アクティブユーザーが9,100万人を超える。WalmartはTikTokが、同社のオムニチャネルの顧客開拓、サードパーティのマーケットプレースや広告事業の強化につながると見ている。生産性とプラットフォーム、クラウドに軸足を置くMicrosoftにとっても、Walmartと提携することで、コンシューマー向けのサービスであるTikTokを買収しやすくなる。

前日の8月26日にKevin Mayer氏がTikTokのCEOを辞任したことが明らかになった。米Walt Disneyの幹部だった同氏は今年6月にTikTokのCEOに就任したが、その後の米中摩擦の激化で同氏が目指したグローバル展開が困難になったとしている。9月15日を目処とした買収交渉が大詰めを迎え、CNBCの情報筋によると、数日中に合意が成立する可能性もある。