NXP Semiconductorsは、同社のセキュアなUWB(Ultra-Wideband:超広帯域無線)高精度測距ソリューション、組み込みSIM(eSIM)、近距離通信(NFC)、セキュア・エレメント(eSE)ユニットがSamsung Electronicsのスマートフォンブランド「Galaxy」の最新モデル「Galaxy Note20 Ultra」に採用されたことを発表した。
NXPとSamsungは、UWBの開発と広範な普及において相互運用性を促進するために2019年に設立された「FiRa Consortium」の創設メンバーのうちの2社で、UWBの採用によりNote20 Ultraは、ユーザーにとって時間の最大化や日常的な操作の簡素化を可能にすることが容易になったという。
実際に採用されたのはUWB製品はセキュアUWB高精度測距チップセット「SR100T」で、UWBとNFC、SEの3機能を統合したモバイル機器を使った位置測定用に開発されたものである。Note20 Ultraでは、拡張現実(AR)技術によるモノの高精度位置特定や、デジタル・キーとして自宅の開錠などに活用することが可能になるとしている。
なおNXPでは、UWBとeSIMを兼ね備えた同ソリューションについて、従来のSIMを超えたコネクティビティ・オプションを提供するモバイル・ウォレットを実現できるようになるとしている(ただし、中国、日本、韓国向けにはeSIM機能は搭載されないとしている)。