AGCは8月18日、同社のCDMO事業子会社AGC Biologicsが、米国のワクチン開発会社Novavaxから、製造受託している新型コロナウイルス感染症ワクチン候補「NVX-CoV2373」のアジュバント「Matrix-M」について、受託規模を従来の約1.5倍に拡大したことを発表した。

Novavaxが開発を進める「NVX-CoV2373」は、独自のナノ粒子技術を使用して製造される新型コロナウイルス感染症ワクチン候補で、2020年7月に米国政府が新型コロナ向けワクチン開発を目的として立ち上げた官民連携プロジェクト「Operation Warp Speed」より16億ドルの助成を獲得すし、ワクチンの臨床開発を進めている段階にある。

一方、Matrix-Mは、そのNVX-CoV2373の効果を高めることを目的としたアジュバントで、AGC Biologicsは同物質の製造を受託、プロセス最適化の開発をコペンハーゲン工場で進めているところだという。今回の受託規模の拡大を受け、今後は米国シアトル工場でも同物質の製造が行われることとなる。

なおAGCでは、引き続き、製薬会社の新型コロナウイルス感染症ワクチンや治療薬の製造を担うことで、新型コロナウイルスの感染拡大抑止や流行の終息に貢献していきたいとしている。