Dropbox Japanは8月17日、「Dropbox Plus」と「Dropbox Professional」ユーザー向けに、プライベートや仕事で作業を円滑に進めることのできる新機能の提供開始を発表した。今回発表した新機能により、職場でも自宅でも1カ所でコンテンツが整理でき、生産性を維持する作業スペースの利用が可能になるという。

「Dropbox Plus」の新機能

Dropbox Plusの新機能は「Dropbox Passwords」「Dropbox Vault」、パソコンのバックアップ機能となり、アカウントやファイルを1カ所に整理することを目的に開発。従来は新規ユーザー向けにベータ版としてモバイルで新機能を公開していたが、Dropbox Plusプランの既存ユーザーも利用できるようになった。

Dropbox Passwordsは、パスワードを保存してウェブサイトやアプリにシームレスにログインし、デバイス間でデータを同期できるという。アカウントがロックされ、すべてのデバイスでパスワードを設定し直すことは煩わしいことから、Dropboxのパスワードマネージャーを使用すればパスワードを保存し、自動入力できるようになるため、利用しているウェブサイトやアプリにすぐにログインが可能。

パソコンに保存したパスワードは、モバイルデバイスに自動で同期されるためWindows、Mac、iOS、Androidのどのアプリからでもログインできるようになり、お気に入りのニュースサイト、動画サイト、ショッピングサイトにも数回クリックするだけでアクセスできる。パスワードは、ゼロ知識暗号化機能で安全な状態で保存され、ユーザー本人以外はアクセスできないよう保護され、同機能はDropbox Professionaでも利用を可能としている。

  • Dropbox Passwordsのイメージ画面

    Dropbox Passwordsのイメージ画面

Dropbox Vaultは、特に機密性の高いドキュメントを1カ所にまとめて、簡単にアクセスできるようになり、ファイルへのアクセスにはPINを使用しているため、給与明細、保険証、パスポート、税務書類など、重要性の高いプライベートなファイルを追加のセキュリティレイヤーで保護できる。さらに、友人や家族を指定して何かあった際に、別のデバイスからファイルにアクセスできるよう設定できるという。

  • Dropbox Vaultのイメージ画面

    Dropbox Vaultのイメージ画面

パソコンのバックアップ機能はWindows、MacのフォルダをDropboxと同期し、自動的にバックアップすることで外出先でも安全にアクセスでき、ハードウェアに障害が発生した場合やハードウェアを紛失した場合でもデータの取得を可能としている。

ファイルが安全に保管されるため、手動でのバックアップの必要はなく、機能を有効にするとデスクトップやダウンロードフォルダ、ドキュメントフォルダなど、WindowsやMacのフォルダをDropboxフォルダに直接自動でバックアップできる。

ファイルとフォルダはクラウドとパソコンのハードドライブの間で常に同期され、どこからでもアクセス可能なことに加え、複数のWindowsやMacのバックアップを1カ所にまとめておくこともできる同機能はDropbox Professionalと同Basicでも利用が可能。

  • バックアップ機能のイメージ画面

    バックアップ機能のイメージ画面

「Dropbox Professional」の新機能

一方、Dropbox Professionalはブランド共有機能、トラフィックとインサイト機能の2つの機能を提供する。

ブランド共有機能:は共有リンクを自分専用にカスタマイズでき、ファイルにロゴ、会社名、背景画像を追加して表示を可能とし、リンクの受信者には共有リンクを表示する際やリンクの通知メール内で追加情報が表示される。

トラフィックとインサイト機能はコンテンツを常に追跡し、共有リンクの操作を簡単に追跡できるため、リンクにアクセスしたユーザーやログインしたユーザーが使用していたデバイスの種類、ユーザーがアクセスした日時、ユーザーが操作(表示またはダウンロード)した方法など、のユーザー、デバイス、日時、方法に関する情報を入手できるという。

リンクで共有されているファイルやフォルダに移動すれば、これらの情報をすべて表示でき、リンクの送信後に行われた操作を簡単に確認できるため配信確認や作業最適化のためのデータ取得を可能としている。Dropbox Professionalユーザーは両機能を利用でき、近日中にDropbox Businessユーザーにも提供を予定している。

  • トラフィックとインサイト機能のイメージ画面

    トラフィックとインサイト機能のイメージ画面

さらに、在宅勤務をしているチームを支援するための新しい機能としてDropbox App Centerを発表している。同機能はZoom、Slack、Google、LINE WORKSをはじめ、Dropboxパートナーのツールを利用して接続できる一元管理のスペース。

40社以上の連携パートナーを備えたベータ版として、現在は一部のユーザーに公開されており、今後もパートナーの拡充を予定している。

  • Dropbox App Centerのイメージ画面

    Dropbox App Centerのイメージ画面