東京商工リサーチは8月14日、上場企業の 「早期・希望退職」実施状況について伝えた。同社によると、2020年に早期・希望退職者募集を開示した上場企業は、8月13日までに52社に達しており、8月半ばで50社を超えたのは2012年以来、8年ぶりだという。

52社のうち、新型コロナウイルスの影響を要因に挙げているのは15社で、7月からの1カ月半で7社増加した。また、半数の27社(同51.9%)が赤字で、直近四半期を含む赤字企業は36社(構成比69.2%)と約7割に達する。

早期・希望退職者募集を開示した52社の業種別は、アパレル・繊維製品が8社で最多となった。これに、新型コロナや米中貿易摩擦が響いた電機機器が7社、自動車などの輸送用機器が5社で続いている。

募集人数の最多はレオパレス21の1000人で、これに、ファミリーマート800人(応募1025人)、複数の子会社で募集を実施するシチズン時計が750人、ノーリツ600人(同789人)が続く。募集人数が判明した43社の対象人数は、合計9323人に上るという。

  • 主な上場企業 希望・早期退職者募集状況 資料:東京商工リサーチ

  • 主な上場企業 希望・早期退職者募集状況(8月13日現在) 資料:東京商工リサーチ