半導体市場動向調査会社である米IC Insightsは、世界半導体市場統計(World Semiconductor Trade Statistics:WSTS)によって定義された全33IC製品カテゴリについての2020年の前年比成長率ランキング予測を公表した。
それによると、多くのカテゴリで2019年の成長率に比べ2020年の成長率は改善すると予想されているが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、年初予想よりも抑えられる傾向となっている。前年比でプラス成長を達成するとみられるのはNANDの前年比成長率27%増のNANDを筆頭に8カテゴリ。うち5カテゴリは2020年のIC市場全体の成長率予測3%以上に成長すると予測されている。
また、新型コロナウイルスの影響を考慮し、ほとんどのICセグメントの売上高予測は新型コロナ以前の予測と比べ低く抑えられている。従来の市場パターンを再び踏襲できるのか、また、その時期はいつになるのか、といった点については依然として不透明なままである。
なお、毎年第3四半期(7-9月期)はICの売り上げがもっとも大きくなるのが通例であるが、仮に需要の回復が進んでも、今回の予測レベルを大きく超えるには至らないだろうとIC Insightsではコメントしている。