米ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)は7月23日(現地時間)、通信事業者とパートナーが5Gネットワークソリューションの検証と統合を行うことのできるテスト、開発環境であるHPE 5G Labを発表した。同ラボを使用することで、通信事業者はライブテスト環境において5Gの最新イノベーションをハンズオンで体験し、5G導入と新たな収益源確保までの期間を短縮できるようになり、Affirmed Networks、Casa Systems、Intel、Metaswitch、Openet、Red Hatなどからのサポートが表明されている。
すでに、同社はオープンなクラウドネイティブの5Gコアネットワークソフトウェアスタックである「HPE 5G Core Stack」、数千カ所のサイトにわたる通信事業者グレードの5Gコンピューティングインフラ管理を簡素化する「HPE Resource Aggregator for Open Distributed Infrastructure Management」、通信事業者のネットワークエッジを使う顧客に新たなエッジコンピューティングサービスを提供する「HPE Edge Orchestrator」を発表している。
同ラボは通信事業者がこれらのテクノロジーを検証し、本格導入に向けた準備を進めるための実証の場として位置付けており、米国コロラド州フォートコリンズに拠点を置いている。リモートアクセスを通じて世界中の顧客とHPEパートナーが利用でき、同社のスタッフによるラボ環境の管理と運営、統合やテストの支援が受けられ、同ラボで提供されるHPE 5G関連の製品とソリューションはHPE 5G Core Stack、「HPE Telco Cloud」「HPE Telco Blueprints for Core and Edge」「Arubaのネットワーキング機器」となる。
HPE 5G Core StackはHPEとパートナーによる5Gネットワーク機能、HPE Shared Data Environment(SDE)、オーケストレーションレイヤーを含み、HPE Telco Cloudは5Gネットワーク運営のための業界標準サーバ、ストレージ、ネットワーキング用コンポーネント、HPE Ezmeral Container Platform、RedHat OpenShift、RedHat OpenStack、VMware、Kubernetesをはじめとしたクラウドとコンテナプラットフォームソフトウェアを含む。
HPE Telco Blueprints for Core and Edgeはサードパーティ製ソリューションと、HPE 5G Core StackやHPE Edge Orchestratorなど同社によるソリューションの両方をサポートするインフラとVMスタックを含み、Arubaのネットワーキング機器はエンタープライズ、Wi-Fi 6/5インターネットワーキング向けに通信事業者が調達するサービスをサポートする。
HPE 5G Labへのアクセスと5G Core Stackを使った検証を希望するISVは、まずHPE Partner Readyプログラムに参加する必要があり、3GPP規格への準拠を示すほか、同社のグローバルな営業部門、go-to-marketサポート、HPE GreenLakeとHPE Financial Servicesを通じた供給モデルなど、同社の5Gエコシステムからのメリットを享受できるという。
HPE GreenLakeにより通信事業者は、as-a-serviceの従量課金モデルによるソフトウェアとハードウェアがプリインテグレーションされたプラットフォームとして、エンドツーエンドの5Gコアネットワークを利用できるようになる。また、HPE GreenLakeを利用してHPE 5G Core Stackを展開することで、通信キャリアは予測不可能な成長に対して必要に応じた拡張が行え、将来的な5Gの進化に対応できる5G向けのオープンプラットフォームを最小限の先行投資で取得を可能としている。