大阪府、大阪市、大阪はびきの医療センターの3者は8月4日、新型コロナウイルスの軽症患者に対し、1日4回、ポビドンヨードを含むうがい薬を用いたうがいを行ってもらったところ、唾液中の新型コロナウイルスの減少を確認したことを会見にて明らかにした。
具体的には、5月から7月にかけて大阪府の宿泊療養施設の療養患者41名を対象として行った既存薬剤による重症化抑制効果研究によるもので、起床時、昼食前、夕食前、就寝前の1日4回、ポビドンヨードによるうがいを実施。入所中、毎日、唾液検体を採取し、PCR検査を実施した結果、うがい薬を使わない場合とポビドンヨードを用いたうがいを行った場合で比較した結果、うがい薬を用いることで、唾液中の新型コロナウイルスの陽性頻度がうがい薬を用いない群と比較して低下することが確認されたとしている。
今後、大阪府としては、宿泊療養施設に宿泊する軽症患者に対する臨床研究の拡大を行っていきたいとしているほか、軽症患者を受け入れている医療機関などに対する情報提供を行っていきたいとしている。
なお、同様のポビドンヨードを含む殺菌剤製品の抗ウイルス効果については、シンガポールのデューク・シンガポール国立大学(NUS)メディカルスクールで行われたin vitro試験の結果としてムンディファーマがすでに報告を行っているほか、スペインでも唾液の中のウイルスの減少効果が報告されるなど、各地で研究が進められている。