ラトックシステムは7月31日、「HACCP(ハサップ)」(※1)で必要とされている温度の記録を自動化し、帳票の作成までサポートする食品業界向けIoTシステム「ハサレポ」の提供を2020年10月末より開始すると発表した。

  • 「ハサレポ」のサービスイメージ

同システムでは、冷蔵、倉庫など、食品を保管している場所の温度をセンサーで計測して無線でクラウドに記録し、管理者はPC、現場はスマートフォンで温度や記録の確認が可能。

また見える化のほか、計測した温度がしきい値を超えるとPCやスマホに警報を通知する機能も備えている。10分ごとの頻度で温度監視を行い、通知は場所時間問わず受信が可能で、温度の異常に素早く対応できるとしている。通知機能は保冷庫の開放や故障の検知、無人環境下の適正な温度把握と管理が可能で、食品ロスの削減にもつながる。

  • ハサレポのネットワーク構成

さらに、同システムを導入する際、ネットワークの設定は不要で、電源を入れるだけでクラウドとの接続が完了する。ゲートウェイとクラウドとの間はLTE-Mで接続するので、Wi-Fiおよびインターネット環境のない場所でも設置することが可能だ。

料金体系は、PCアプリのライセンスが通信費、クラウド利用料、アプリ更新料込みで年額7万円(税別)。ハードウェアは、別途買い切りでの提供となる。

(※1):Hazard Analysis and Critical Control Point。食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法。