NECと東レは7月29日、製品の品質検査情報をデジタルデータで収集・共有する品質データ基盤を構築したと発表した。

  • 品質データ基盤が目指すイメージ

東レでは、検査機器から抽出した製品の品質検査情報をデジタルデータとして収集・保存したで、品質データ基盤を通じてこれらの情報をサプライチェーン上で共有する。この共有プロセスには人手が介することはなく、品質検査情報の信頼性向上と品質保証業務の効率化につながるとしている。

また、検査結果の過去情報を同基盤に集約しているため、品質の傾向を見える化してグラフ形式で確認することができる。さらに、この傾向を顧客と共有することで、顧客は自社製品の品質調査の際にこのデータを活用することが可能。例えば、示された品質傾向のデータを活用して、JISの異常判定ルールに則った異常検知を行うことができ、分析の負荷が軽減されるという。

東レグループでは、すでに生産拠点の一部において同基盤を導入しているという。今後は共有範囲を顧客などグループ外へも拡げることで、サプライチェーンを通じた品質管理レベルの向上を目指す方針だ。