アストロスケールは7月22日、2020年後半にバイコヌール宇宙基地よりソユーズ2ロケットで打ち上げられる予定のスペースデブリ(宇宙ゴミ)除去実証衛星「ELSA-d(エルサディー)」のフライトモデルを報道陣に公開した。
ELSA-dは、捕獲衛星とデブリ模擬衛星が重なった状態でロケットに搭載され打ち上げられる。
捕獲衛星にはデブリとのランデブ技術ならびに磁石を活用した捕獲機構が組み込まれており、デブリ模擬衛星には宇宙でのドッキングを可能にする磁性体を持つ金属板が搭載されており、「近づく」、「運動推定」、「回転」、「捕獲」、「軌道離脱」といったデブリ除去のために必要な技術を、6か月の運用期間の中で、3回の実証実験で確認する予定となっている。
なお、公開された機体はすでに太陽光発電パネルの取り付けを終えるなどほぼ完成された状態であり、2020年8月中にもロシアに向けた出荷が行われる予定だという。