オートデスクは7月16日、大林組、清水建設、鹿島建設、大成建設などの大手建設会社が、オートデスクのBIMソフトウェア「Autodesk Revit 2020」向け構造用ファミリを公開したことを発表した。

設計業務においては、設計事務所や建設会社が異なるソフトウェアや社内ルールによりデータが作成され、各部材のモデルに含まれる属性データが異なるために設計から生産、施工、維持管理などの各業務プロセスで活用されないことが多々見受けられてきた。

  • BIM Summit
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  • Revitによる構造設計ワークフローと効率化のイメージ

そうした課題を踏まえ、大手建設会社各社は、Revitによる設計施行の効率的な業務プロセスの構築を目指した「BIM Summit」を発足。その中でも構造設計用Revitファミリの共通化を目指した活動を行ってきたのが「BIM Summit構造分科会」となる。同分科会は、これまで、すでに2018年12月に鉄骨系Revitファミリを共同整備しリリース、2019年6月に鉄骨系Revitファミリを追加リリース、そして2020年7月にRC系Revit柱・梁ファミリをリリースするに至ったという。

今回のRC構造ファミリ向けリリースにより、RC構造ファミリを生産、施工するために必要な設計データの種類についても、異なる組織間で円滑に利用できるようになるため、パラメータを使用した効率的な構造設計ができるようになるという。そのため、設計情報を生産工程で利用できるようになり、複数の組織間や業務プロセスをまたいだ生産性向上が期待できるようになるとしている。

  • BIM Summit
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  • 今回のリリースで提供されるRCファミリの一覧

なお、オートデスクならびにBIM Summit参加各社は、まだ整備が済んでいない分野が残っているとしており、引き続き、業界全体の業務効率向上に向けたパラメータの整備や利用促進に向けた働きかけなどを行っていく予定としている。

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    オートデスクとBIM Summitによる今後の構想