ダイキンと日立は7月13日、日立グループのSCM最適化シミュレーション技術を適用し、ダイキンの化学事業において需要変動に即応する生産・販売計画の立案・実行支援ソリューションを実用化したと発表した。

  • 生産・販売計画の立案・実行支援ソリューションの全体イメージ

同ソリューションは、複数の製造・販売拠点の需給バランスをもとに、利益、売上、キャッシュフローなどのKPIの最大化に向けて適正化した製造・販売施策シナリオや生産計画を自動で提示する。これにより意思決定の迅速化に貢献するとともに、ウィズ・アフターコロナ時代の急激な需要変化にも対応するという。

ダイキンは、フッ素化学製品に関するグローバルの5カ所の製造拠点、9カ所の販売拠点、数百品目を対象に、6月から同ソリューションの本格運用を開始している。同ソリューションを導入した結果、従来の約60倍のパターン数を短時間に作成することができ、それらの定量的なシミュレーション結果に基づいて合意形成が図れるため、意思決定までに要する時間を約95%短縮できたという。

両社は今後、さまざまな化学品への適用拡大を図るとともに、同ソリューションと製造現場データの収集基盤を連係させることで、よりタイムリーかつ高精度な分析と経営判断につなげていく方針だという。