米ServiceNowとZoom Video Communicationsは7月7日(現地時間)、リモートワークの向上を図るため両社のテクノロジーソリューションを活用していくことを発表した。
新型コロナウイルス感染症の世界的大流行と、各国政府のステイホーム勧告により、Zoomミーティングの利用者数は4月に1日あたり3億人と急増しており、これを受けZoomはカスタマーサービス業務を拡大し、特にコミュニケーション機能をグローバル規模でユーザーに提供するために、ServiceNowのCustomer Service Management(CSM)を採用。
Zoomは、ServiceNowのCSMによってプロアクティブなケース管理とパーソナライズしたセルフサービスオプションを活用し、顧客リクエストを管理することができることに加え、新しいAIOps機能を含む、Now Platformを導入し、新しいハードウェア・アズ・ア・サービス(HaaS)ビジネスモデルを展開し、今後はServiceNowのCSM導入を拡大することで、HaaSカスタマーサポートの提供を予定している。
一方、ServiceNowは2018年からZoomを導入し、グローバルの1万1000人以上の従業員がZoom Enterpriseを利用。新型コロナウイルス感染症が世界的に流行して以来、ServiceNowの従業員は原則在宅勤務しており、生産性を維持するためにZoomを活用。今後は従来のハードウェア電話システムをZoom Phoneに置き換える予定だという。
Zoomはフロント、ミドル、バックオフィスのチームを統合して課題を解決し、エンゲージメントを簡素化して顧客の要求を迅速に処理するために、ServiceNow Customer workflowsソリューションのCSMを採用した。
ServiceNow Now Platformの顧客として、すでにZoomはServiceNowのIT WorkflowsソリューションとEmployee Workflowsソリューションを導入しており、現在はITOM Health、Field Service Management、ITBMなど、ServiceNowのワークフローソリューションの追加導入に取り組んでいる。その中には、顧客との会話を促進するServiceNow virtual agent、既存のレガシーシステムと統合するServiceNow Integration Hub、セルフサービスを改善するServiceNow Service Catalogが含まれる。
両社は、カスタマイズするための多数の技術連携を提供し、例えばServiceNowの設定を変更することで従業員に広範なボットを提供できるようになるほか、ServiceNow virtual agentを使用して最も頻繁に質問される問い合わせを簡単・迅速に解決することができるという。
ZoomではZoom Meeting Anomaly検出により、遅延やジッター、平均パケットの損失を識別することができることに加え、ServiceNowはそれらの情報を活用し、ユーザーに代わって自動的にインシデントを作成することを可能としている。
さらに、ServiceNowのAIOpsを利用することで、Zoomは「thumbs-up(すばらしいです)」または「thumbs-down(改善必要)」のアイコンで会議を評価できるオプションをユーザーに提供し、ユーザーがZoom会議の終了時にthumbs-downのアイコンをクリックすると、ユーザーのIT部門に問題が通知され、その後はServiceNowのvirtual agentがその従業員に連絡し、問題を対処・解決するとしている。