パナソニックは、活性酸素の一種であるOHラジカルを含むことで、高い滅菌力を期待できる独自の空気浄化技術「帯電微粒子水」を用いて、細菌9種ならびに真菌9種への抑制効果に対する検証を行い、その効果を確認したと発表した。
同検証は、大阪府立大学大学院生命環境科学研究科の向本雅郁教授と共同で実施されたもので、試験方法は45Lの空間において、床面から10cmの高さに帯電微粒子水発生装置を設置。その下に各種の菌液を滴下した1cm四方のガーゼをシャーレに設置、所定の時間(2/4/8時間)、帯電微粒子水に曝露させたのち、菌数を計測し、抑制率を算出したとする。
試験対象となった細菌は以下のとおり
- 黄色ブドウ球菌(MRSA)
- リステリア菌
- 枯草菌
- スメグマチス菌
- ノカルディア菌
- 淋菌
- サルモネラ菌
- インフルエンザ菌
- カンピロバクター
また、試験対象となった真菌は以下のとおり
- マラセチア菌
- 白癬菌
- スポロトリックス
- エクソフィアラ
- ユミケカビ
- 赤色酵母(ロドトルラ)
- クロカビ(クラドスポリウム)
- アカパンカビ
- スエヒロダケ
いずれも所定の時間を経たあとの抑制率は99%以上と高い値を確認したという。
向本教授は、この結果について、耐性の高い細菌・真菌や未知(未検証)の細菌や真菌に対しても同様の効果が期待できるとするほか、ウイルスに関しても先行研究事例として、抑制効果が確認されており、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)についても現在、検証を進めているとする。