日立ソリューションズは7月7日、スロバキアのRESCOが提供するモバイルアプリケーション「RESCO Mobile」の販売代理店契約を締結し、同8日から販売を開始すると発表した。提供価格は個別見積もり。
RESCO Mobileは、ネットワークに接続できないオフライン環境でもタブレットやスマートフォン上でMicrosoft Dynamics 365 やSalesforceなどのクラウド型CRMサービスを快適に操作できるモバイルアプリケーション。
電子署名やバーコード・QRコードのスキャンによるデータ入力など多彩な機能も提供し、作業者は快適な操作でいつでも情報にアクセスできるため生産性が向上し、管理者はチームや人単位で業務進捗を把握できるため効率よく管理することができるという。
オフライン環境で入力されたデータはデバイス内に自動保存されるため担当者は飛行機や地下など、インターネット接続が制限される場面でも作業を継続でき、オンライン環境でデバイスとサーバのデータを同期することを可能としている。
また、サイバーセキュリティやリスク対策に定評のあるNCC GroupがRESCO Mobileのセキュリティ診断を実施し、第三者機関のセキュリティ評価として高度なセキュリティレベルが確認されているという。データは暗号化され、RESCO Mobileに標準搭載している簡易MDM(Mobile Device Management:タブレットやスマートフォンなど、モバイル端末を一括で管理し、セキュリティを強化する仕組み)機能により、場所にとらわれない働き方におけるセキュリティ強化を実現している。
さらに、業務進捗の可視化をはじめ、現場からのリアルタイムでの事故リスクや異常の警告、承認プロセスのワークフロー化、レポート出力などの機能を提供し、生産性向上や安全の確保を支援。加えて、電子署名クラウドサービス「DocuSign」との連携やマニュアルを表示したガイダンスによる従業員のトレーニング、バーコード・QRコードのスキャンによるデータ入力の簡易化、写真撮影と情報付与、位置情報取得、音声操作など100を超える機能を備えている。
レスコが提供するRESCO Mobileの主な製品とサービスはの「Sales」「Field Service」「Routes」「Inspections」「City Smart Services」「Woodford」「RESCO Cloud」の7種類。
Salesは、営業担当者向けモバイルCRMソリューションでクライアントとの商談や取引において、外出先で必要な機能を備えている。Field Serviceは、フィールド技術者向けモバイルCRMソリューションとなり、現場での活動を可視化し、管理者の工数を削減するという。
Routesは位置情報を活用して、ルートを最適化するモバイルCRMソリューションで、Inspectionsはすぐに利用できるカスタムレポートなどにより、フィールドオペレーションをデジタル化するモバイルCRMソリューション。City Smart Servicesは、政府、自治体向けに設計されたクラウドベースのプラットフォームサービスとなり、市民に影響を与える公共の課題を請負業者と行政で対応し、対応状況を市民に通知できる。
Woodfordはアプリケーションの管理と開発を行うサーバ製品で、インターフェースや機能、動作変更など、アプリケーションのカスタマイズをサポートする。RESCO Cloudはプラットフォームのコンポーネントとして、カスタマイズ可能なストレージとなり、他のCRMまたはCRM以外のバックエンドサーバに接続することも個別に使用することもできるという。
サポートするデバイスとオペレーティングシステムはiPhone/iPadがiOS 9以上、AndroidがAndroid 4.4以上、WindowsがWindows 10、連携可能なクラウドサービスの例としてMicrosoft Dynamics 365、Salesforce、SAP、Microsoft SharePoint Online、Microsoft Exchange Onlineなどとなる。