ヤフーは6月26日、東京都と「店舗型東京版新型コロナ見守りサービスに係る新型コロナ・テックパートナー企業に関する覚書」を締結した。これにより、都の新型コロナ・テックパートナーとしてデジタルチケット販売サービスである「PassMarket(パスマーケット)」の機能を使用し、「店舗型東京版新型コロナ見守りサービス」の提供を開始するとのこと。
新サービスは、新型コロナウイルス(COVID-19)の市中感染リスクの抑止を目的に都立施設で導入が始まっている「東京版新型コロナ見守りサービス」の対象範囲を、民間の飲食店などの店舗にも拡大したもの。
都が6月12日から協力事業者を公募したことを受け、同社はPassMarketのサービス提供を応募した結果、選定を受けたとのこと。
同サービスが提供する店舗型東京版新型コロナ見守りサービスには、「事前申込み方式」と「店舗訪問時方式」の2種類の登録方法がある。
事前申込み方式では、ユーザーが店舗を訪問する前にPassMarketのWebサイト上で対象店舗のチケットを入手する。
その際に、ユーザーはメールアドレスとニックネームを入力する。なお、Yahoo! JAPAN IDの保有ユーザーは、ログインすれば入力は不要とのこと。
店舗訪問時方式では、ユーザーが店舗を訪問した際に店頭の二次元コードを読み取り、PassMarketに掲載している対象店舗のWebサイトにアクセスし、事前申込み方式と同じ操作を行う。
これらにより、店舗で新型コロナウイルス感染症の感染者集団(クラスター)が発生した場合に、店舗は登録したユーザーへ、PassMarketのシステムを通じて発生者集団(クラスター)の発生などの感染情報を通知できるという。
ユーザーがクラスター発生時の感染リスクを早期に把握し、保健所などへ早期に相談できることで、新型コロナウイルス感染拡大を抑止する効果を見込めるとしている。
同サービスへの登録の有無、クラスター発生情報の通知を行った事実を含め、ユーザーの個人情報は都へは一切提供しないとのこと。
なお同サービスは、ワクチンが開発されるなど、新型コロナウイルス感染症が終息した段階で提供を終了する予定という。
同社は、同サービスの参加店舗の拡大にも努めるとしている。
地域情報サービスである「Yahoo!ロコ」に掲載している都内の飲食店舗に同サービスを案内して利用を促すとのこと。
また、Yahoo! JAPANを傘下に持つZホールディングスの子会社である一休が運営する「一休.comレストラン」の加盟店舗に対して、一休と共に同サービスの機能提供を進めていくという。
参加を希望する店舗の利用方法は、まずPassMarketで店舗ページを作成し、「店舗型東京版新型コロナ見守りサービスお申込フォーム」から申し込むことで利用開始となる。