PHPデベロップメントチームは6月25日(米国時間)、「PHP: Hypertext Preprocessor - PHP 8.0.0 Alpha 1 available for testing」において、次期メジャーアップグレードバージョンへ向けた最初のアルファ版となる「PHP 8.0.0 Alpha 1」の公開を伝えた。PHPデベロップメントチームは2週間に1回のペースでアルファ版、ベータ版、準備リリース版の公開を続け、2020年11月末に最終版のリリースを予定している。

リリーススケジュールは次のページに掲載されている。

  • PHP: todo:php80

    PHP: todo:php80

掲載されているリリーススケジュールは次のとおり。

日付 バージョン
2020年6月25日 Alpha 1
2020年7月09日 Alpha 2
2020年7月23日 Alpha 3
2020年8月04日 フィーチャーフリーズ
2020年8月06日 Beta 1
2020年8月20日 Beta 2
2020年9月03日 Beta 3
2020年9月17日 RC 1
2020年10月01日 RC 2
2020年10月15日 RC 3
2020年10月29日 RC 4
2020年11月12日 RC 5
2020年11月26日 GA

PHP 8.0で実現を目指している主な新機能や変更点は次のとおり。

  • PHP JITの導入
  • パフォーマンスの向上
  • 言語的新機能の導入(union型の導入、WeapMapクラスの導入ほか)
  • JSONサポートのコア機能化
  • 各種バグ修正

PHP 8.0でJITが導入されることでCPUバウンダリな処理が高速化すると見られている。WordPressといったアプリケーションでは、それほど大きなパフォーマンスの向上は感じられないとのことだが、機械学習やAI関連の処理、ゲームなどのCPUバウンダリな処理が大幅に高速化すると考えられる。このため、PHP 8.0以降はこれまで使われてこなかった領域でPHPの採用が進む可能性がある。

PHPはこれまでパフォーマンスの高速化を続けていた。現在サポート対象となっているPHP 7系では、大幅な高速化が実現された。PHP 8.0はPHP 7系のパフォーマンスをさらに上回ることが予測されており、PHPの利用シーンが広がることが予想される。