IDC Japanは6月26日、国内CRMアプリケーション市場予測を発表した。これによると、2019年の国内CRM(Customer Relationship Management)アプリケーション市場は、前年比成長率7.0%、市場規模(売上額ベース)は1742億900万円となった。
同市場は、2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)5.3%で推移し、2024年には2250億9000万円を予測し、2019年の国内CRMアプリケーション市場は「マーケティングキャンペーン管理アプリケーション市場」「デジタルコマースアプリケーション市場」が好調に推移したという。
そのほかの市場でも、2019年~2020年の国内イベンに向けたインバウンド顧客サポート需要への期待や投資などで堅調に推移し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は同市場にも影響を及ぼしており、2020年は成長率が一時的に鈍化すると予測している。
2019年のデジタルコマースアプリケーション市場は前年比成長率8.2%となり、COVID-19の影響で外出自粛やリアル店舗の一時閉店などによってデジタルコマースが増加し、2020年の同市場は前年比3.3%増になると推測している。
これに伴い、デジタル広告の配信、デジタルマーケティングの需要が上昇しており、広告アプリケーション市場はビッグデータ分析を利用したWebページへのダイナミックバナーなどのリアルタイム広告が消費者/ビジネスバイヤーのWebアクセス増加により成長すると予測している。
また、マーケティングキャンペーン管理アプリケーション市場は、2019年は2020年に予定されていた国内イベント向け、およびインバウンド顧客向けのオムニコマース需要増加を期待した投資増加の影響で高い成長率を維持。2020年はCOVID-19の影響で成長はやや鈍化するものの、同市場はクラウドサービスの市場占有率が高いため、大きな減少はなく前年比成長率は5.1%の見通し。
「コンタクトセンターアプリケーション」「カスタマーサービスアプリケーション」「セールス生産性/管理アプリケーション」市場においても、2019年は堅調な成長となったが、2020年はCOVID-19の影響が避けられず、成長は鈍化すると予測している。