2019年に全IC市場の8.7%を占める自動車用IC市場は、2019年から2024年まで年平均成長率(CAGR)9.7%と、全応用分野中もっとも高い伸びとなるが、それでも2024年時点での全IC市場に占める比率は9.7%と、10%未満に留まるとの予測を米IC Insightsが発表した。

全IC市場における最大市場はコンピュータと通信で、2019年時点ではともに35.6%となっている。通信IC市場のシェアは1998年の18.5%から2019年には35.6%に伸ばした一方、コンピュータIC市場は1998年には55.6%であったものが2019年には35.6%へと下げており、2024年時点では通信IC市場が最終アプリケーションの中でもっとも高いシェアを有することが見込まれている。

通信IC市場のシェアが拡大する一方で、コンピュータおよび産業用/その他IC市場のシェアはIoT関連で伸びるとはいえ、通信IC、自動車などの成長著しい市場がシェアを獲得していくため、緩やかながら、その占める割合は下がっていくとみられる。

なお、自動車IC市場が、高い成長率が期待できるものの、全体に占める割合がそれほど伸びないのは、マーケットサイズの問題であり、巨大な通信IC市場などと比べてそのサイズが小さいことから、IC市場全体の成長率を押し上げるまでにはいかないとIC Insightsでは指摘している。

  • IC Insights

    IC市場のアプリケーション別シェアの変遷。2024年は予測 (出所:IC Insights)