NTTテクノクロスは6月15日、匿名加工情報作成ソフトウェア「tasokarena(タソカレナ)」に医療やヘルスケア向けの機能を追加した新バージョンを、9月から販売開始することを発表した。

  • tasokarenaの利用イメージ

    tasokarenaの利用イメージ

tasokarenaはパーソナルデータの特性や利用目的に応じた匿名加工情報の作成を支援するソフトウェア。新バージョンでは、加工技法の組み合わせ(加工ルール)について検討を支援するAI機能、および医療・ヘルスケア向けの拡張機能が追加された。

同ソフトの補助ツールに入力・設定したパーソナルデータの内容から、個人を特定できるかの危険性をAI機能が判別し、そのデータに対して適用を検討すべき加工ルールが提案されるという。これにより、数十種類ある加工技法からどの技法を適用すればよいかをゼロから検討する手間が削減されるという。

また、自治体・医療機関・健康保険組合などの共通仕様になっているレセプトデータをtasokarenaで読み込み可能にする変換ツールが提供された。ユーザーの手間が削減されるほか、変換後のレセプトデータから作成した匿名加工情報を再び元のレセプトデータのフォーマットに戻せるようになることで、既存のレセプトデータの分析システムでも匿名加工情報を利活用できるということだ。

さらに、投薬日のデータなど日付の間隔を保ったまま加工する技法が追加されたほか、同一事業者内での情報共有における安全性を高める目的として、自由記述欄に含まれる個人情報を削除するマスキングツールを提供するという。これによりユーザーの作業負担を軽減しながら、情報共有における安全性の向上を実現するとしている。

料金は年間サブスクリプション制で、スタンダード版(GUI版)が年60万円~(税別)、エンタープライズ版(スタンダード版+自動実行/データ連携機能)が年180万円~(税別)。