PTCは6月9日、同社が初めて開催したオンラインイベント「LiveWorx 20 Virtual」において、同社のインダストリアIoT(IIoT)プラットフォーム「ThingWorx」の最新版となる「ThingWorx 9.0」を発表した。

  • 「ThingWorx 9.0」

    「ThingWorx 9.0」の活用イメージ (出所:PTC Webサイト)

ThingWorx 9.0では、プラットフォームとしての活用を産業の横展開を拡充するほか、使い勝手の向上を目指し、最適化されたクラスタ構成を採用することで、膨大な数のデバイスへの対応、高度なデータ処理要件のマネジメント、より多くのアプリケーション・ユーザのサポートが可能になるという。

また、プラットフォームをさらに拡張し、組み合わせることでソリューションを開発するさまざまな機能ブロックの提供を開始するとしており、こうした機能ブロックには、コネクター、ドメインモデル、ビジネスロジック、UI要素の構成がすでに定義されており、状況監視、デジタル作業指示、製造ジョブオーダー管理などのIIoTユースケースの導入の簡素化を図ることを可能にするという。

さらに、 複数のベンダ製品や異なるOSであってもデータ交換を可能にする産業通信用データ交換標準である「OPC Unified Architecture(UA)」使用したデータモデルをMicrosoftとともに開示。ThingWorx KepwareやMicrosoft AzureとThingWorxとの連携が容易化され、データモデルが自動的に標準化されることでソリューション開発の簡素化を図ることができるようになるとしている。

加えて、強化された予測型アナリティクススコアリングの機能をエッジ側に導入することで、データ伝送コストと遅延を低減し、設備パフォーマンスの予測精度を向上させることができるようになるとのことで、これにより、ThingWorx Analyticsソリューションからのデータを活用して、より優れた意思決定の実現、オペレーションプロセスの最適化、予定外停止の低減が可能になるとする。

なお、ThingWorx 9.0の正式リリースについて2020年夏を予定しているという。

ThingWorxの活用イメージ