Microsoftは6月10日(米国時間)、「Announcing Windows 10 Insider Preview Build 19645|Windows Experience Blog」において、「Windows 10 Insider Preview Build 19645」でLinuxカーネルの取り扱いを変更したと伝えた。Windows 10 Insider Preview Build 19645は2020年5月のフィーチャーアップデート版となる「Windows 10 version 2004」以後の変更を取り込むバージョンで、今回の変更は、フィーチャーアップデート適用後のいずれかの段階でユーザーが取り込むことになると見られる。
Microsoftは2020年5月、最新のフィーチャーアップデート版となる「Windows 10 version 2004」の配信を開始した。このバージョンには、Windows 10でLinuxバイナリを実行するための機能であるWSL (Windows Subsystem for Linux)の最新版となるWSL 2が搭載されている。WSL 2は、WSL 1とはまったく異なる技術をベースに開発されており、Linuxカーネルがそのまま使用されるほか、ファイルシステム性能が向上すると評価されている。
「Windows 10 Insider Preview Build 19645」に取り込まれた変更は、このWSL 2で使用されるLinuxカーネルの扱いを変更するというもの。Windows 10 version 2004の段階ではLinuxカーネルはOSイメージに含まれているが、これを削除して、Windows Updateで配信する対象に変更した。これはグラフィックドライバやタッチパッドドライバなどの配信およびアップデートの仕組みと同じになることを意味しており、Windows Updateを通じて頻繁に最新のLinuxカーネルに更新できるようになることを意味している。
Microsoftは2020年3月の段階で、こうした変更を行うことを「WSL2 will be generally available in Windows 10, version 2004 | Windows Command Line」において伝えていた。今回のビルドで以前発表されていた変更が取り込まれたことになる。