クレジットカードの不正対策ソリューションを提供するアクルは6月10日、ECサイト運営事業者向けのクレジットカード不正防止サービス「ASUKA for Ecommerce」の提供を開始すると発表した。

近年、ECにおけるクレジットカードの不正利用の被害が急増している。番号盗用・その他被害金額は年々増加し、2019年の被害金額は256億に上る。

  • クレジットカード不正使用被害金額の推移  出典:警察庁 特殊詐欺の被害状況

被害金額の増加の要因としては、主に個人情報やクレジットカード情報の漏洩事故の増加があり、漏洩したクレジットカード情報を第三者が不正に取得し、ECサイトなどにおいて商品を不正購入する手口が横行しているという。

  • 「ASUKA 」の概要

「ASUKA」はECサイト上で不正なユーザーを判別して排除できるサービス。購入者がクレジットカード決済をする際に、同社が蓄積している過去の不正利用の傾向と照らし合わせ、リスクを判定し認証を行う。

2018年12月より「ASUKA for Travel」として旅行業種のクレジットカード加盟店向けに提供を開始。あわせて、物販、デジタルコンテンツ、CtoCプラットフォーム業種などのカード加盟店に対しても、相談や要望のあった場合にのみ「ASUKA」を提供していたが、今回「ASUKA for Ecommerce」として正式にリリースしたという。

同社は、「ASUKAを利用することで、従来の不正利用防止策で課題とされていたコンバージョン率の低下(※1)やホワイトユーザー(真正な購入者)の巻き込みを抑制し、クレジットカードの不正利用防止につなげることができる」としている。

(※1):ECサイト運営事業者は、以前からクレジットカード不正利用防止策として、3-Dセキュア(本人認証サービス)を導入しているが、パスワードを失念しているユーザーが多く、購入のコンバージョン率が下がってしまうといった課題を抱えているという。