綜合警備保障(ALSOK)は6月9日、通行車両の移動方向を検知するセンサーと工事用信号機を組み合わせた「ALSOK交通誘導システム」を、2020年6月に埼玉県、群馬県、福島県の3県で販売開始したと発表した。今後、順次販売エリアを拡大する予定だ。

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新システムは、交通誘導業務の安全対策や生産性向上といった課題解決のため開発し、2018年3月から試行運用を実施したという。

同システムは、実際の交通誘導員が行う判断手法を搭載し、システムが工事区間内を安全と判断しなければ進行指示(青信号)を表示しない仕組み。また、誘導無視(信号無視)が発生した場合は、即座に反対車線へ停止指示(赤信号)を表示し同時に警報を出力することで、後続車の進入を抑止する機能を搭載しているという。

同システムにより、交通誘導の品質確保と交通誘導員の安全確保を図ると共に、交通誘導員の省力化が期待できるとしている。

同システムの特徴としては、1.工事エリアの入口と出口などに設置し交通誘導員の一部を削減した交通誘導が可能、2.信号機及びセンサーを使用して通行車両を自動で誘導、3.工事エリアの通過車両台数をカウントしエリア内の残留車両を確認、4.工事エリア内に入った工事車両などがある場合は工事エリアから出ないと信号機が切り替わらなくなるため、リモコンによる遠隔操作で対応可能、の4点を挙げる。

また、同システムの適用環境としては、1.片側一車線道路における片側交互通行工事、2.工事区間内に歩道、横断歩道、踏切、交差点、信号機を含まない環境、3.検知車両は小型車~大型車の四輪(牽引車を含む)、自動二輪、自転車、4.機器を設置するスペースの確保、5.工事区間に脇道がある場合はオプション機器を追加することで対応可能の5点を参考として挙げている。