ニールセンデジタルは5月29日、スマートフォン視聴率情報「ニールセンモバイルネットビュー」のデータをもとに、2020年以降の新型コロナウイルスの影響による動画サービスの利用状況の変化について発表した。

  • 投稿動画アプリ 1人当たりの月間平均利用時間 推移

ニールセンモバイルネットビューは、国内の8,000名(iOS、Android各4,000名)のモニターから取得するアクセスログ情報を元に作成されたデータ。

同調査によると、日本において、各種サービスの中でも投稿型の動画サービス(YouTubeやTikTokなど)の利用状況が大きく変化しており、3~4月の1人あたりの月間平均利用時間は、1~2月平均と比べて約1時間増加していることが分かった。また、若年層での利用時間の増加が目立っており、月に2時間40分以上も増加していた。

  • 動画投稿アプリ 時間帯別の総利用時間 推移

利用時間が増えているタイミングについては、1~2月平均と比べて3~4月平均では、すべての曜日で利用時間が増加しており、曜日に関係なく利用が増加していることがわかった。時間帯別では、すべての時間帯で利用時間が増加しているものの、特に8時から16時までの日中では新型コロナの影響が出る前の1~2月と比べて20%以上利用時間が増加したという。

同社の高木史朗氏は、「新型コロナの影響で、増加した自宅での自由時間を、スマートフォンでエンターテイメントコンテンツを視聴する時間に費やす消費者が増えていることがわかりました。こういった緊急事態のなか消費者とコミュニケーションをとっていく上で、どのようなメッセージを伝えるかが重要ですが、併せて、どこで、いつメッセージを伝えるか考え直す必要があります。年代によって、利用するデバイスやそこで消費するコンテンツも異なるため、新型コロナの影響でターゲットのメディア消費がどのように変化したのかを把握して、最適なメディアを選定していくことが重要です」と述べた。