三井不動産とKDDIは5月19日、5Gを活用したオフィスビルのデジタルトランスフォーメーション(DX)を目指し、4月に基本合意書を締結したと発表した。今後、オフィスビルの課題解決や働き方改革を促進するオフィスソリューションの提供に向けた取り組みを実施する。なお、同事業はKDDI本社やKDDI DIGITAL GATEにおける実証実験から開始し、2021年4月をめどに日本橋室町三井タワーをはじめとした「三井のオフィス」で5Gのネットワーク環境を構築する。
5Gは高速・大容量、低遅延、多接続を特徴としており、リアルタイム性や安定性が求められるオフィスビルにおいて、高精細で大容量のデータ通信を安定的に行うことができる。新型コロナウィルスの影響でBCPの観点から、テレワーク(情報通信技術を利用した場所や時間にとらわれない働き方)が求められており、5Gなどの情報通信技術を活用することで、テレワークと組み合わせたオフィス利用者の柔軟な働き方を促進することを可能としている。
両社は、それぞれの強みを融合することで、5Gを活用した快適なテレワークや最新のWeb会議システム、インタラクティブなバーチャル会議システム、テレプレゼンスシステムなどのソリューションを構築し、オフィスビルのDXを図る考えだ。
さらに、両社の社員や対象の三井のオフィスに勤める利用者などが実際に5Gを利用できる環境を整え、利用者の意見を取り入れながら新たなワークスタイルの創造を通じて、付加価値の提供とビジネスモデルの創出を目指すという。
5Gを導入し、実証実験を行う拠点は日本橋室町三井タワー 11階(三井不動産執務室)、日本橋室町三井タワー 5階(テナント向け会員制施設mot.内)、日本橋高島屋三井ビルディング 10階(テナント向け会員制施設mot.内)、ガーデンエアタワー(KDDI本社)、虎ノ門ツインビルディング(KDDI DIGITAL GATE内)を想定している。