キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、需要予測・需給計画ソリューションの新バージョン「FOREMAST(フォーマスト)Ver.3.2」を6月1日より販売すると発表した。
「FOREMAST」は、欠品削減と在庫削減を支援する需要予測・需給計画ソリューション。価格は2,000 万円(税別)~。
新バージョンでは、工場・ラインの生産能力や物流の輸送能力にあわせて、補充計画量を自動調整する「負荷自動調整機能」、製造時間・輸送量などの負荷を画面で確認して商品毎の計画量を修正できる「計画立案支援機能」、「深層学習を活用した需要予測モデル」などを追加している。
負荷自動調整機能は、工場・ライン毎の生産能力や、物流ルート毎の輸送能力を考慮して、計画量を自動調整(前倒し・後ろ倒し)できるオプション機能。これまで必要な時に必要なものを必要なだけ生産・運搬するジャストインタイム(在庫極小化)を目指したが、最近は労働力不足や働き方改革などもあり、生産・物流負荷の平準化(一定制約下での在庫適正化)が求められているという。
負荷自動調整機能では、リソース能力をオーバーした場合に、負荷を前後に調整したい、負荷を一定範囲(下限~上限)内に収めたい、負荷を?定ピッチに丸めたい(切り上げたい)場合などに役立つという。
計画立案支援機能は、計画調整作業の効率化のための表示画面を追加。工場・ラインや物流ルート毎の負荷(製造時間、輸送量など)を画面で確認しながら、計画担当者が商品毎の計画量を修正することや、工場・ライン別の計画画面では、複数ラインをまとめて確認しながら計画量を修正することも可能だという。
深層学習を活用した需要予測モデルでは、従来の時系列予測モデルに加え、AIの一手法である深層学習を活用した需要予測モデルを新たに搭載。この深層学習予測モデルは、キヤノンITSのR&D部門と共同で開発したもの。AIがすべて最適なモデルを導きだすわけではないが、需要予測モデルの1つのオプションとして位置付けているという。