PostgreSQLグローバルデベロップメントグループは5月14日(米国時間)、「PostgreSQL: PostgreSQL 12.3, 11.8, 10.13, 9.6.18, and 9.5.22 Released!」において、PostgreSQLのサポートされているすべてのバージョンについて最新版を公開したと伝えた。
公開されたプロダクトおよびバージョンは次のとおり。
- PostgreSQL 12.3
- PostgreSQL 11.8
- PostgreSQL 10.13
- PostgreSQL 9.6.18
- PostgreSQL 9.5.22
今回のリリースで修正された主な変更点は次のとおり。
- 生成されたテーブルの列が物理列の正確なコピーだった場合、テーブルデータがクラッシュまたは破損する可能性がある問題を修正
- SET STORAGEディレクティブが適切に処理されるといった修正を含むALTER TABLEに対する問題の修正
- DROP OWNED BYを使っている場合に競合が発生する可能性がある問題を修正
- ROWトリガーを受け継いだ場合にパーティションをデタッチできるように変更
- REINDEX CONCURRENTLYオペレーションが失敗した場合に発生する問題などを含む複数の問題を修正
- COLLATEが適用あれた場合にクラッシュが発生する問題を修正
- 浮動小数点オーバーフロー/アンダーフローディテクションに関するパフォーマンスリグレッションを修正
- フレーズ検索などを含む全文検索の問題を修正
- クエリライフスパンメモリリークの問題を修正
- VACUUM VERBOSEの出力に対するレポート問題を修正
- (x,y),rドキュメントで指定された形式を受け入れるためにcircleタイプの入力を許可
- get_bit()およびset_bit()関数に対して256MBを超えるバイト文字列の入力を許可
- クラッシュリカバリ中にWALセグメントの早期回収を行わないように変更
- 無関係なタイムラインをスキップしリカバリ中に存在しないWALファイルをアーカイブストレージから取得しないように変更
- 論理複製と複製スロットに関するバグを修正
- 同期スタンバイ管理における競合状態を解消
- GSSAPIサポートに関するいくつかのバグを修正
- pg_read_all_statsのメンバーが確実にすべての統計ビューを読み込めるように変更
- information_schema.triggersビューにおけるパフォーマンスリグレッションを修正
- sslmode=verify-fullで使っている場合にlibpqで発生するメモリリークを修正
- 失敗したコネクションに再度接続しようとした場合にpsqlがクラッシュする問題を修正
- psqlで\gxコマンドのファイル名入力においてタブ補完を有効化
- ALTER ... DEPENDS ON EXTENSIONにpg_dumpサポートを追加
- pg_dumpにおけるいくつかのバグを修正
- pg_basebackupが適切なtarファイルを生成するように変更
- pg_checksumsがメジャーバージョンの異なるPostgreSQLに所属するテーブルスペースサブディレクトリをスキップするように変更
- いくつかのWindows互換問題を修正
今回のバージョンにアップデートする際、データベースのダンプおよびリロードは不要であり、PostgreSQLの実行を停止し、バイナリを入れ替えることでアップデートできるとされている。