東北大学オープンイノベーション戦略機構は、2020年5月14日に「第9回 東北大学Networking Evening」という講演会をZoomを用いる形で開催する。

この東北大学Networking Eveningは、第8回までは東京都内もしくは仙台市内で、通常の講演会として実施されてきた。しかし、この第9回目以降は、Zoomを利用するWeb会議の形態で実施する。新型コロナウイルス対策による外出自粛要請を受けた対応である。

第9回のテーマは「創薬プロセスにおけるPETの活用」。講師は、東北大のサイクロトロン・ラジオアイソトープセンターの古本祥三 教授と医学系研究科機能薬理分野の谷内一彦 教授である。ポジトロン標識トレーサーを用いた生体分子機能を可視化するPET(Positron Emission Tomography)を用いて、生体内の薬物の動きや作用を可視化し、非侵襲的に観測できる利用法が進んでいる。

その中で、PET利用ではRI(Radio Isotope:放射性同位元素)を用いる放射性医薬品を利用するために専用施設や専用機器が必要となる。このため、PET研究施設を持つ東北大が製薬企業などと、新規PET薬剤の開発から臨床評価までを一気通貫で開発する専門家チームを編成中である。この中には、東北大などの薬学や工学、基礎医学、臨床医学までの専門家がチームを構成している。こうした専門家チームによるPET創薬の展望について、今回は詳しい講演が行われる予定である。

この東北大学オープンイノベーション戦略機構は、B-U-B(Business-University-Business)連携モデルという大学を中核に複数企業が参画してイノベーションエコシステム形成型連携モデルを進めることを目指す組織であり、東北大が指定国立法人化に伴って設けた組織である。同機構長は、東北大理事・副学長(企画戦略総括担当、プロボスト)の青木孝文氏が務めている。

なお、開催時間は16:30~17:40。参加費は無料だが、事前登録制となっており、申込み多数の場合、アクセス数との関係で参加ができない場合があることに注意が必要となっている。また、第10回は5月28日にやはりオンラインにて開催予定で、テーマは「量子アニーリングが示す社会の未来像」となっている。

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    「第9回 東北大学Networking Evening」のWeb案内の一部