半導体市場動向調査会社の米IC Insightsは、半導体メモリ市場について、2022年に過去最高値を更新するだろうとの予測を発表した。
DRAM市場は2015年と2016年に弱含みとなった結果、半導体メモリ市場全体の成長が抑制される結果となった。しかし、その後の2017年と2018年は2年連続でメモリバブルに沸き、DRAMとNANDの市場がともに大きく成長。市場規模は1633億ドルに達した。2019年はメモリバブル崩壊によりDRAM、NANDともに大きく後退し、半導体メモリ市場全体としても前年比32%減となる1104億ドルとなった。
2020年については、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が発生する前の予測では、前年比14%増と同社では予想していたが、実際にはパンデミックが発生した結果、IC Insightsでは半導体メモリ市場は前年比でほぼ横ばいになると予想を下方修正している。しかし、その後の2021年は同21%増、2022年には同29%増と大きな成長が見込まれ、2022年には半導体メモリ市場の最高値を記録した2018年の1633億ドルを超える1710億ドルに達するとしている。ちなみに同社では2019年~2022年の年平均成長率は15.7%と予測している。
なお、同社は2020年の半導体メモリ市場の内訳についてDRAMが約53%、フラッシュメモリが約45%(NANDが44%、NORが1%)、その他のメモリ製品(EEPROM、EPROM、ROM、SRAMなど)が約2%と予測している。