KDDIとメイツ4月13日、全国の学習塾や中学・高校など教育機関を対象とした家庭学習支援サービスの提供に向け、パートナーシップを構築したと発表した。なお、サービスは2020年夏頃の提供開始を予定しているが、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う学校休校などの教育環境の変化を踏まえ、4月13日からメイツが運営する学習塾「進学塾メイツ」「個別指導塾WAYS」において、オンラインによる学習計画の見守りや質問対応などサービスの一部を提供開始する。

中学・高校生を対象とした家庭学習の分野においてテレビやSNSなどに没頭し、時間を割いて計画的な家庭学習ができない生徒や、多忙により家庭学習までケアできない学習塾など、さまざまな課題が存在しており、これら課題の解決に向けて両社は、自宅における予習や復習といった学習の習慣化を支援できるよう、オンライン環境による生徒の学習計画管理や質問対応などのサービスを提供する。

また、学習塾や学校など教育機関は既存教材に基づいた支援が可能となるため、生徒は教室の延長線上で学習を進めることができ、講師は生徒による宿題などの家庭学習カリキュラムの達成と指導効果の最大化が図れるとしている。

新サービスでは、両社が独自に構築したオペレーションセンターによる「計画支援サービス」「質問対応サービス」、スマートフォンやタブレットで利用する「学習スケジュール管理アプリ」を提供する。

計画支援サービスは、生徒が立てた学習計画の進捗状況を毎日見守り、チャットおよび電話で指導するほか、学習計画との乖離が発生した場合は、オペレーションセンターから生徒へ状況を確認し、計画達成に向けたアドバイスを行う。

質問対応サービスは、解き方の分からない問題に関する生徒からの質問に対して、メイツに所属する国公立や有名私立など難関大学の学生講師がチャットで指導する。

学習スケジュール管理アプリ(2020年夏頃提供予定)は、スマートフォンやタブレット上で生徒自身による学習計画を立てるためのスケジューラ機能(1週間単位)と、学習した内容を記録する学習管理機能、オペレーションセンターとやり取りできるチャットおよび電話機能の3つの機能を提供する。

各社の役割として、KDDIは同サービスを支えるプラットフォームシステムの開発、計画支援サービス向けオペレーションセンターの運営、データ解析によるサービスの高度化を、メイツは質問対応サービス向けオペレーションセンターの運営、教育分野における知見を生かしたサービスの販売活動をそれぞれ担う。

今後、両社は大学入試改革に伴う英語検定試験特化型サービスなど、教育環境変化に対応した新たなサービス提供も検討している。なお、今回の取り組みは通信を活用し、新たな価値を生み出すKDDIの社内公募型新事業創出プログラム「zoomone (ズームワン)」で採択した事業モデルとなる。