3Dプリンティング関連のソフトウェアとエンジニアリングサービスを提供するベルギーMaterialise(マテリアライズ)は、新型コロナウイルスの感染拡大対策に向け、3Dプリンタで製造可能なドアオープナーの設計データを無償公開したことを明らかにした。
ドアノブは世界中の家、病院、工場、老人ホームなど、どこにでも設置され、かつ不特定多数の人間が触れることからウイルスや細菌に感染する可能性が高いものとして知られている。
そこで同社は、ドアを加工したり、ドアノブを交換せずとも、簡単に取り付けられるドアオープナーを3Dプリンタで製造可能な設計データを作成することで、手をつかわずにドアを開けることを可能にすることを思いついたという。具体的には、3Dプリンタで製造された2つの部品を既存のドアノブに4本のネジで固定するだけで、手でドアノブを持つのではなく、腕で押し開けることができるようになる。
現在公開されているデザインは18mm~22mmの円筒状ドアノブ向けに設計されたものだが、近いうちにほかの形状のノブに対応するデザインも提供する予定だという。
なお、同社では3Dプリンタを有していない人に向けて、同社の提供する3Dプリントサービス「i.materialise」を通して購入することが可能(関税ならびに輸入送料などは購入者負担)となっている。また同社では、併せてハンズフロードアオープナーだとわかるようなサインも一緒に考案しており、PDFデータとして入手可能なほか、i.materialiseでの注文であれば、1つの注文につき1枚のシールがついてくるサービスを行っているという。